写真の中の記憶 Ⅳ

ヤンゴンダウンタウン (2017/9/18)

 

ミャンマーは135の多民族で構成され、その70%がビルマ人からなる国家である。

 

かつてミャンマーは国名をビルマと名乗っており、ヤンゴンはラングーンと呼ばれ、当時からこの国の首都がおかれた美しい都市だった。

 

近世までの間、ビルマインドシナ半島の強力な国家を誇っており、イギリスのアジアへの植民地政策が始まった時、その植民地化に対抗し1824年から1886年までの60年以上、3次にわたる英緬戦争を繰り広げた。しかしながら当時最強ともいわれたイギリス軍に最終的に敗れて植民地となってしまう。

 

イギリスはビルマを統治するために、分断統治という少数民族を使ってビルマビルマ人の統治を行う方法を取り、加えて植民化に際してインドの一地域として扱った。

 

また、イギリスは植民地におけるモノカルチャー経済政策を徹底し、農業以外の産業は完全に抑え込まれてしまう。

 

第二次世界大戦後、アウンサン将軍のもとインドとは別国家としてイギリスからの独立を果たすが、植民地時代の少数民族を引き立てる政策はその後の民族間の対立の火種となり、モノカルチャー経済政策は農業以外の経済発展のための産業の芽を摘み、そして軍による経済先進国、軍事列強国と距離を置くビルマ社会主義政策が、独立後の長引く政治の混乱、経済の停滞を招くことになった。

 

Sony α7M2 FE28-70mm 

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

1948年の独立以降、ミャンマーは軍事政権を続けているが、時代とともに少しづつ民主化が進むと、その都度軍事クーデターが起こるというサイクルを1962年、1988年、2004年、2020年と繰り返してきた。

 

僕は、1997年、2017年と民主化が進み、比較的自由な時期に訪れることが出来た。

1997年はビジネスとして何度か足を運び、20年後の2017年は観光で訪れていた。

 

人口の88%が仏教徒であり、識字率も90%と相対的に高く、犯罪も少ない。

 

通りをカメラを提げて一人で歩き回っても、危険な目に会うどころか危険を感じることさえこれまで一度もなかった。

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

気候はヤンゴンを中心としたエリアは熱帯モンスーン気候に属し、春から秋にかけての雨季は夕方近くなると毎日のようにスコールがやってきて、あっという間に道はくるぶしあたりまで冠水する。

 

スコールが来ると都市の機能は一時的にストップしてしまい、ビジネスでの待ち合わせの時間さえもスコールによってあてにできなくなる。

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

Sony α7M2 FE28-70mm

 

Sony α7M2 FE28-70mm