記憶の中の写真 19

夜の上野辺り (2018/6/27)

 

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Sony NEX-5N SEL 18-55mm

 

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Sony NEX-5N SEL 18-55mm

 

仕事の関係で上野にはよく立ち寄った。

仕事をするようになってからは、上野を中心に御徒町稲荷町田原町、浅草とこの辺り一帯は活動範囲になり、慣れ親しんだ街となった。

僕の子供の頃、テレビで見る上野駅は東北地方からの集団就職の学生達と、それを迎える会社の人達で賑わっている映像の印象が強かった。

また、「津軽海峡冬景色」などの演歌に代表されるように、上野駅に最果ての地に向かう列車の出発駅としての哀愁を感じていた。

随分と古くさい例えになるが、銀座がムード歌謡なら、上野は演歌歌謡という感じだった。

上野は、都会の夜景を見下ろすバーラウンジで、お洒落なジャズを聴きながらカクテルを飲むというより、裏路地の小料理屋で昭和の演歌でも聴きながら日本酒をちびちびやるのが似合う街といった印象である。

しかし、歩いてみるとわかるのだが、それはステレオタイプな思い込みであり、当然ながら上野もいろいろな面があることが分かる。

 

上野はモダンな街だと感じた。それも昨日、今日の薄っぺらなものではない大人の洋風なモダンである。

当初、上野に抱いた印象はあながち間違ってはいないと思うが、違った面を見聞きするにつけ、上野の印象はまた少しづつ広がってゆく。