オルガン坂 (2024/01/22)
渋谷には道玄坂や宮益坂、井の頭通や公園通りといった全国的にもある程度名の通った坂道や通りがいくつかある。
地名と場所が一致するようになる場合、その土地を訪れて名前を憶えるのが普通だが、TV番組やニュースの記事、雑誌やSNSで先に名前を憶えた後、その場所を訪れて地名と場所が一致する場合もある。
有名な観光地だったり、憧れの場所だったり、悪名高い場所だったりすると後者のケースが当てはまったりする。
先に地名を憶えた場所に訪れる場合、自分の抱いていたイメージと照らし合わせながら、「へぇ、こんなところなんだ」、「ああ、思っていた通りだ」なんていう色々な思いが交錯して楽しい。
私も初めて渋谷を訪れた時は、事前に道玄坂やセンター街といった地名を知っており初めて訪れた時にはそのような感情を持った。
片や井の頭通りを渋谷駅と反対方向の北西に歩き、ハンズを過ぎたところで東に曲がった坂道にオルガン坂という名前があることを知ったのは、この坂道を何度も歩いた後だった。
そんなに長くもなく、急でもない坂道に名前がついているのは渋谷らしいのだが、名前の由来ははっきりしないらしい。
音楽関連のお店が多かったという話や、そこにある階段がオルガンの鍵盤のようにみえるからという話があるようだが、どちらにしても「オルガン」という楽器の名前を持ち出して、名付けるような坂に思えないのは、僕がひねくれているからかもしれない。