蝉時雨 (2021/7/21)
久しぶりに蝉時雨の中を、汗を流しながら歩いた気がする。
昨年一年は、 新型コロナのせいで外を出歩くことを躊躇っていたからだろう。
都内に越してきてからは、 蝉時雨はミンミンゼミの鳴き声になった。それは、 西日本育ちの僕にとっては、 ドラマや映画の中での夏のシーンを呼び起こすもので、 僕にとっての夏の思い出はクマゼミの泣く声になる。
「夏の友」 を前に扇風機に当たりながら嫌々宿題をやっていた思いや、 虫取り網と籠を持ってセミ取りに森や林を駆け巡ったり、 魚取り網とバケツを手に田んぼの畦道を走り回った記憶が蘇る。
駒沢公園も緊急事態宣言で人出は少なかった。
いくつかの家族で遊びにきていたグループの1人の女の子が、 走り回っていたのに突然立ち止まって木々の上に目をやった。
まだまだ暑く、汗も噴き出す午後3時45分。
頭の上には真っ青な空と白い雲、樹々のざわめきと蝉時雨。
きっとこの娘の夏の思い出として、 蝉時雨を聴くと蘇る1日になるんだろうな、と思った。
昨年一年は、
都内に越してきてからは、
「夏の友」
駒沢公園も緊急事態宣言で人出は少なかった。
いくつかの家族で遊びにきていたグループの1人の女の子が、
まだまだ暑く、汗も噴き出す午後3時45分。
頭の上には真っ青な空と白い雲、樹々のざわめきと蝉時雨。
きっとこの娘の夏の思い出として、