ラグナビーチ (2005/11/1)
カリフォルニア州、L.A.の南に接してオレンジ群がある。
大谷選手の属するカリフォルニア・エンゼルスやディズニーランドのあるアナハイム市、ナッツベリーファームのあるブエナパーク市など30余の小さな市からなる全米五番目の人口を抱える群である。
1983年から2年間、僕はここで学生生活を送っていた。
毎日、毎日授業の準備やレポートに追われ、思うように進まずストレスが溜まった週末などは、気を晴らすために車でパシフィックコーストハイウェイを北からロングビーチ、シールビーチ、ハンティントンビーチ、ニューポートビーチ、ラグナビーチと南カリフォルニアを代表する美しい海岸沿いを南に走り、ラグナビーチで折り返しフリーウェイの5号線で引き返すという生活を送っていた。
ロングビーチは工場や倉庫の街、ハンティントンビーチはサーファーなどの若者達の街、ニューポートビーチはお金持ちの街、ラグナビーチは落ち着いたおしゃれな街という印象を持っていた。
2005年11月1日、ハロウィン明けのこの日、僕は友人とL.A.のサンタモニカからベニスビーチ、マンハッタンビーチと車で南に走り、パシフィックコーストハイウェイをラグナビーチまで下って行った。
20年以上の月日でそれぞれのビーチの印象は変わっていた。
ハンティントンビーチには明るい若者達の活気と共に、少し反社会的な匂いがしていたのだが、それが消え失せていた。若者は多かったが、少し落ち着いた街になっていた。
ニューポートビーチはもともとお金持ちの街だったが一層お金持ちの街という感じになっていたし、ラグナビーチは少し裕福な年金生活者の街になっていた。
途中、途中のビーチで車を降りて、砂浜で横になって南カリフォルニアの日差しと風に当たっていたかったのだが、短い滞在だったので、少し車から離れるくらいの時間しか取れなかったのが心残りであった。
僕の人生のゴールには、南カリフォルニアに住み、青い空と海、白い浜辺で横になって過ごす毎日というのがあったのだが、もうどうやら実現することはなさそうである。