三軒茶屋駅
東急電鉄世田谷線は三軒茶屋駅から下高井戸駅までの5.0kmを結ぶ短い路線である。
鉄道に人並みには関心があるのだが、関西に住んでいたころはこの路線の存在すら知らなかった。
世田谷区の中だけを通っており、たった2両編成の電車が走っている。全部で10駅あるのだが、そのうち三軒茶屋駅、上町駅(上り)と下高井戸駅以外はすべて無人駅である。
世田谷線は、三軒茶屋駅で東急田園都市線と、山下駅で小田急線(豪徳寺駅)と、下高井戸駅で京王線とそれぞれ乗り換えができるようになっている。
三軒茶屋駅は、その世田谷線のターミナル駅として乗降客数が約2.7万人/日と一番多く、同じターミナル駅の下高井戸駅の2倍近い乗降客数を誇るらしい。
駅舎は三軒茶屋のランドマークといえるキャロットタワーの下にあり、近代的な駅舎であるが田園都市線の三軒茶屋駅との乗り換えは少し歩くことになる。
世田谷線は住宅地を走る軌道線なのだが、世田谷区だけあって下町感はないし、車両も時代に合わせてモダンなものになっているので、ノスタルジックな風情は全線を通じてほとんど感じられない。
こう言っては何だが、カメラを持って写真を撮りに行こうという意欲があまり高まる路線だともいえないのだろう。
事実、カメラを持って沿線をぶらついても、江ノ島電鉄や京都嵐電のようにカメラを持って写真を撮りに来ている人を見ることはほとんどない。
それだけに、三軒茶屋駅も普通の風景の中を走る、ありきたりだけれど平和な日常の生活が垣間見れる駅といえる。