夏空の飛行 (2020/8/5)
コロナ禍の中、仕事で飛行機に乗った。
雲の上の真っ青な、コロナウィルスのない眩しく澄み切った夏空の中を飛んだ。
ぼくが初めて飛行機に乗ったのは小学生の時。父方の祖父が危篤という事で、家族で急遽福岡に帰る事になった時だ。
乗った飛行機は、ダグラスDC-4という双発のプロペラ機だったと記憶している。
コンベア880やボーイング707、ダグラスDC-8といったジェット機が、伊丹空港の滑走路を賑わすのはもう少し後だったように思う。
父親が先に急いで鉄道で福岡に行き、後から母親と姉と僕の3人で飛行機で伊丹空港から板付へと飛んだ。
帰りも父親は仕事の都合で一足先に鉄道で帰り、残った家族は母方の親戚に顔を出して、また飛行機で戻った。
その時は父親は忙しいんだと子供心に思っていたのだが、実は父親は飛行機嫌いだと知ったのは随分と後になってからだった。
その影響か後に僕も20代〜40代の頃は飛行機嫌い、というか飛行機が怖くて出来たら乗りたく無いと思うようになっていた。
僕がDC-4の後に、少し憂鬱な気分で次に乗った飛行機は1980年になってからのボーイング747であった。
かつての戦争相手国のロスアンジェルス国際空港に、翼に日の丸(青い飛行機は当時国際線がなかったと思う)をつけた飛行機で舞い降りる時は、妙に誇らしいような少し複雑な気持ちだった記憶がある。
今回の飛行機はボーイング737-800、まさに日の丸構図の写真である。